ラボツアー(配属研究室を検討中の学生さんへ)

smalls
「小さいモノででっかいことをしよう!」をスローガンに掲げて、研究を進めています。

研究指導方針は、学生の将来を念頭においています。

  • 研究室の理念(このような研究教育を行います):最先端マイクロナノ加工技術(MEMS: Micro Electro Mechanical Systems)を基盤に、高機能バイオ・光・IoT(Internet of Things)システムを創製して社会に貢献する。
    求める学生(このような人を求めています):自身の知的好奇心とこれまでの機械工学分野で学んだ知識に基づいて、主体的に研究に取り組むことができる学生。また、他の学生と協力して研究室やその環境を活気ある場にすることができる学生。
    学生到達目標(このような人材を育てます):世界が相手の最先端研究から,社会ニーズに基づいた応用研究までの実践により,ものづくりの生きた知識と課題探究能力を獲得する。

研究室の運営方針は、学生のやる気を第一にしています。

  • 毎週1回のミーティングのみがコアタイムです。自分で立案した計画により研究を進めます。教員や先輩の指導や補助を受けながら、自分自身で計画・実行・評価・改善(報告)を積み重ねていくことで、社会で活躍できる研究者・技術者に成長します。また、効率的に時間を使うことで、アルバイトやサークルも続けながら研究をする先輩も多く、人生においても、エンジニアにとっても重要となる広い視野が維持されます。
    学内、学外、産業界の異分野研究者多数と共同研究を進めています。異分野の専門的な助言、協力を得ながら、機械工学を基盤とした応用研究も進めることができます。ユーザー視点に基づいた、ニーズオリエンテッドなものづくりの一連の流れを経験できます。
    ・成果発表(論文、学会、海外)の機会は豊富です。学会の旅費は、国内国外問わず、研究室で負担していますので、いろいろなところで、どんどん発表しましょう。もちろん、海外での発表を希望される方にも対応しています。機械をコアとする学会での発表はもちろんのこと、様々な国、様々な分野の研究者と交流することで、自身の活動を広げていくことができます。研究と学業成績が共に優秀な学生が対象の各種免除についても多くの先輩が受け取っています。

研究に必要な大型加工装置一式、研究環境を揃えています。

  • 単独研究室では保有が難しい大型装置一式を揃えており、すべての装置を学生自身が操作できます。多くの研究設備を、研究室メンバーで共有します。助け合いで研究室を運営していきます。
    ・学生室:3117号室(84平米) 
     すべての学生に、机とパソコンを一台ずつ割り当て、自身の居場所を作ってもらっています。
     一部、材料、機械、電気、光学系評価室にもなっています。
    ・加工室:3109号室(60平米)
     イエロールーム&エアシャワー
     ドラフトチャンバ(超純水)
    ・バイオ評価室:医理工棟106号室(40平米)
      細胞培養、バイオ操作、蛍光観察が可能です。

研究室紹介プレゼン資料

  • ・2019年7月19日の研究室配属のための研究室紹介プレゼン資料は、こちらです。
    ・2018年7月06日の研究室配属のための研究室紹介プレゼン資料は、こちらです。
    ・2016年8月10日の研究室配属のための研究室紹介プレゼン資料は、こちらです。
    ・2015年7月23日の研究室配属のための研究室紹介プレゼン資料は、こちらです。

以下では、プレゼン資料(2019年度版を小サイズの画像に変換)に注釈を加えています。

研究室配属を希望される学生さんへ

マイクロナノ工学研究室
研究室 紹介資料

 「SMALLs make big goals!」(小さいモノででっかいことをしよう!)を合い言葉にして、研究を進めています。

 鈴木孝明研究室が取り組む研究は、 専門用語では「微小電気機械システム・MEMS(Microelectromechanical Systems)」です。(メムスと読みます。)平たく言うと、「マイクロマシン」です。
 パソコンのCPUやメモリなどの電子回路・集積回路を作る技術である、”半導体製造技術”を応用して、電子回路だけでなく、小さな機械部品も一緒に作ってしまおうという考えです。

 マイクロマシンと聞くと、だいぶ先の未来の話のように感じるかもしれませんが、スマートホンや自動車のセンサやアクチュエータなどとして、すでに皆さんの身の回りに数多くあります。
 一方で、学術的にも盛んであり、年間2000件以上の論文が、世界の学術雑誌に掲載されている、注目されている分野です。
 本研究室では、このように基礎から応用まで注目される研究分野において、独創性の高いマイクロナノ加工技術によって、今までにない新しい構造を創ることに、注力しており、Google検索において、トップに研究室HPが検索結果に現れるなど、注目頂いています。

 研究の中心は、微細加工技術です。3次元リソグラフィ法という従来の機械加工と半導体製造技術の間の空白地帯を埋める加工技術として期待されており、様々な形状の微細構造を一度に作製できます。
 基礎加工技術の研究を基盤として、加工技術を応用したバイオ・光・IoTデバイスの開発を行っています。

 加工技術の応用例の一つは、IoT(Internet of Things)向け超小型振動発電機の研究です。
 老人や子供の動きを電池レスで見守る無線ネットワークが期待されています。生活弱者が充電を気にせずともセンサで位置を把握する発信器(ビーコン)として、発電機が必要です。3次元リソグラフィ法で複雑形状を作製し、ヒトの簡単な動作から効率良く発電する超小型発電機の開発を行っています。

 開発した振動発電機の性能を紹介します。グラフは、左上の方向がより低い周波数で、より効率良く発電していることを示しています。星印で表す研究室で提案するデバイスは、かなりよいところに位置していることが分かります。今後も研究を進め、性能の向上を進めます。
 得られた成果は、学会発表を行ったり、学術論文での発表なども行ったりして、多くの発表の機会があります。学術論文の第1著者を学生が務めている点も、本研究室の特徴の一つであり、学生の利点といえます。

 加工技術の応用例の一つは、医療デバイス開発です。
 「DNA遺伝子解析マイクロチップ」を開発しています。老化・ガン化に関係するといわれるヒト染色体の長さを可視化して診断するデバイスです。3次元リソグラフィ法で複雑形状を作製し、遠心力を用いた簡単操作で染色体診断ができます。

 研究環境は、万全です。
1.設備:充実したクリーンルームと装置群を揃えています。
2.研究費:所属学生の皆さんが研究生活で困ることはない十分な研究費を準備しています。(2018年度 群馬大学 代表研究費ランキング
3.人材:頼れる先輩がたくさんいます。所属学生の積極的な活動により、多くの表彰を頂いています。また、機械系で毎年M2学生1名が選ばれる「卓越した大学院生に対する授業料免除」を昨年度、本年度と2年連続で選定されたり、日本学生支援機構の奨学金免除も希望者全員が採択されたりしています。
4.ネットワーク:異分野連携を進めており、様々な研究機関の異分野研究者と共同研究を進めています。必要な専門的助言や支援を受けることができます。

 研究設備が充実しています。学生自らが設計・解析したデバイスを、充実の設備で製作、評価できます。トレーニングを経て、大型設備を含むすべての装置を、学生自身の手で操作できるようになります。(詳しくは、使用装置をご覧ください。)

 研究室では、ものづくりの一連の流れを実践しています。学生の到達目標として、世界が相手の先端研究から,社会ニーズに基づいた応用研究までの実践により,ものづくりの生きた知識と課題探究能力を獲得することとしています。基盤となるマイクロナノ加工技術を中心とした、各種加工技術の研究を中心に、デバイスやシステムの設計・有限要素法(FEM)解析・理論の検討から、バイオ・光・IoTなどの実際の応用デバイスの製作評価まで、ものづくりの一連の流れを実践します。

 研究室のOB・OGは、研究室での研究活動を通じて、自信を身につけ、希望の進路に進み、社会で活躍しています。マイクロナノ工学の研究は、多彩な発展性があるため、様々な分野に就職・進学しています。
OB/OG進路(五十音順):
 2016年以降:アルプスアルパイン株式会社、株式会社木村鋳造所、キヤノン株式会社、株式会社翔栄、ソニーグローバルソリューションズ株式会社、東京エレクトロン株式会社、東芝三菱電機産業システム株式会社、日本精工株式会社(2名)、ファナック株式会社
 2015年以前:アオイ電子株式会社、キヤノン株式会社、協和化学工業株式会社、株式会社J-オイルミルズ、JFEプラントエンジ株式会社、住友化学株式会社、住友重機械工業株式会社、株式会社タダノ、TOWA株式会社、凸版印刷株式会社、パナソニック株式会社、日立化成株式会社、バンドー化学株式会社、三井化学株式会社、三菱電機株式会社、三菱電機ビルテクノサービス株式会社、三菱日立パワーシステムズガスタービンサービス株式会社、ユニチカ株式会社、ユニ・チャーム株式会社、公務員


  多くの皆さんにとって、研究の面白さを体験できるのは、大学研究室がおそらく最後の機会です。
 研究活動を思いっきり楽しみ、社会における大切さと得られる豊かさを体感しましょう。
 「SMALLs make big goals!」(小さいモノででっかいことをしよう!)を面白いと感じて頂いた皆さんの研究室への訪問をお待ちしています。
 (詳しくは、鈴木までメールを頂くか、学生室3117号室に直接お越しください。)

国内のMEMS研究室の紹介サイトはこちらです(Googleマップ)。